ドキュメンタリーの共同監督を務める梶野純子さんは長野県伊那市の生まれ。1996年に単身渡米、コロンビア大学シカゴ映画学科で修士号取得、エド・ラドキ監督に師事、ハワイ国際映画祭・シカゴ国際映画祭など映画祭の入選多数。気鋭の女性監督である。
ネットで情報を集め、確たるあてもないままに来日、わずかな伝を頼って福島へ向かう。未知の土地で使命感と情熱だけを頼りにカメラを回し始める。その中で有機農家やパン工場を営む事業者などに支援が広がる。農家で作業を手伝いながら撮影をする日が続いた。
撮影の準備を進めながら、放射能災害の福島に張り付き諦めた故郷信州での映画化。しかし母校「伊那北高校」の関係者がこの4月に彼女の講演会を開いた。 演題「福島と復興をめざして−汚染と闘い生きる福島の農家の姿を映像として世界に伝えたい 女性映画監督として今出来ること−」さらに、撮影・編集途中ながら、ドキュメンタリー映画「超自然の大地」も上映された。
以下当日のチラシより
アメリカに帰国中、放射能災害下での「アグリSCM」を英語版にまとめ、マサチューセッツの支援者と東海岸5地区での上映も行った。ウイリアム・スミス・クラーク博士の母校アマースト大学の教授陣が特に協力してくれた。
来年のNHK大河ドラマは福島の復興支援の意味もあり、福島県会津出身の新島八重の生涯追う「八重の桜」。主役八重に綾瀬はるか、福島県郡山市出身の西田敏行らキャストも発表になった。八重の夫で同志社大学の創立者新島襄はアメリカ留学時代クラーク博士に学んだと言う、いろいろな「縁」が交錯する。
「気の毒な人たちの画を撮ろう」「衝撃的な画を撮ろう」「悲惨さを伝えよう」、そのような意図は彼女らからは伝わってこない。ただ、ゆたかでそれは美しい福島の四季を背景に、過酷な運命に翻弄されながら、自分たちの生き様を全うしようとする決意と行動が活き活きと描かれている。
このような素晴らしい日本が、海外のプロダクションによって表現されるのが、嬉しくもまた切ない。(駐在員 石崎弥生)
外部リンク
ドキュメンタリー映画 超自然の大地
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