連載



無農薬トウモロコシへの挑戦!<第1回>

寒い日の朝、ハウス野菜の収穫 はじめまして。
福井県坂井市でEM農法を活用した特別栽培野菜を育てている、vegeマリコです。

小規模農家で多品目栽培を行い、
「化学肥料や農薬、ホルモン剤を使いたくない」
「安心安全な野菜を作りたい」
「これらを必要とされるお客様に届けたい」
と、考えた時、特別栽培の認定野菜にたどり着きました。
そして、EM農法の活用により、野菜がミネラルをよりよく吸収して、ストレスなく成長できる土壌を作るようにしています。
畑には、野菜に悪さをするヨトウ虫や油虫などがいます。
そして、それらを食すてんとう虫やカマキリ、クモなどがいます。
畑に生える雑草は昆虫たちの住み家です。
彼らの活動が終わったら草堆肥をつくり、堆肥は畑の土に戻します。
vegeマリコの畑には自然の法則が循環しています。
こんな最高の環境で野菜を育てています。

農作物への想い

九頭竜川の流域、坂井平野のど真ん中、高江地区の中程、周辺の田んぼの農薬散布の影響を受けにくい場所に、私の畑があります。
面積は約200坪。住宅、作業小屋、畑が地続きになっており、こちらの方言では「屋敷畑」ともいいます。
1人で農作業、収穫、梱包、発送を行うため作業小屋が畑のすぐ横にあり、資材の保管、ボカシづくり、水の管理などの畑作業も効率よくできます。
この地に畑を残してくれたご先祖様に感謝の毎日です。

EM農法を活用した特別栽培野菜を育てている、vegeマリコです。

野菜作りを始めた当初、国の認可である有機JAS認証、県の特別栽培などの認証を取得したいと思いましたが、それらは大規模農家が対象とのことで、個人での取得は難しいとのことでした。
それでも私はあきらめることができず、様々な方に協力をいただいて「特別栽培農産物」の表示をすることが叶いました。

思いのこもったラベルしかし、農薬、化学肥料について「不使用」ではなく、「栽培期間中不使用」と表示しなくてはならないことには、正直納得しておりません。
私の畑はEM農法を行っているので、栽培中から収穫後の土づくり、畝の準備中、休眠中、そのすべての過程において農薬、化学肥料は不使用なのです。

一人での作業ですので、生産量に限りがあります。
ですから、私が作った野菜は、求めてくださる個人のお客様、飲食店のお客様、坂井市ふるさと納税返礼品への出荷を中心に販売しています。
2019年度は165箱、2020年度は335箱。
これは私の農園の野菜箱の出荷量です。
それらすべてに「特別栽培農産物」のシールを貼ります。
これは、「皆さんに安心して食べていただける野菜をつくる」という、私の野菜づくりへの責任と覚悟の表示でもあります。

EMとの出会い

私が農業を始めたのは2003年ごろ。
母が畑作業をできなくなったので私が引き継ぐこととなりました。
当時書店で販売していた「野菜だより」や「野菜畑」を見て、やるんだったら有機栽培で野菜をつくろうと思い、無農薬での栽培を始めました。
すると、近所のおばさん(当時70歳)が私に「EMが良いよ」とEMボカシの作り方を教えてくれました。
そこから私のEM農法による野菜づくりがスタートしたのです。

EMは、EMボカシのような質の良い肥料を身近な資材を使って自分で作ることができます。
最近では、港で水揚げされる海藻の残渣をEMで発酵させたり、くず大豆をEMに漬け込んだりしています。
そうした肥料を使って作った野菜を、お客さんは「美味しい」「味が良い」と言ってくれる。
うれしい限りです。約30年前に福井にEMやEMボカシ肥を広めてくださった方達のおかげでEMに出会えたこと、とても感謝しています。

次回、私のトウモロコシづくりの試行錯誤についてお話しします。

EM農法を活用した特別栽培野菜を育てている、vegeマリコです。

記事協力:北陸EM普及協会
(2021年5月24日)



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