連載
※ 前方の山々は自宅付近から見る那須連山

第3回 原発事故から11年、未だ"原子力緊急事態宣言中"
東京電力は"EMの除染効果"を認めた・・・

東京電力福島第一原発の事故から11年が過ぎました。
今回は「東京電力がEMを認めた!」というちょっと大げさで本当のお話しをします。

EM活性液散布に明け暮れた日々

原発事故の後、しばらくして私が住んでいる栃木県北部でも放射能汚染が深刻だということを知り驚きました。まさか栃木県も!?
そこで、比嘉先生に相談をしたところ「放射能問題はEMですべて解決できます」。
移住も考えましたが、この言葉を信じてEMで何とかしようと決断しました。この時以来、日々の生活の中心がEMを培養しては自宅周辺と畑にEM活性液を散布することに明け暮れました。あっという間に2011年も年末になり、コタツに入り考えました。ここまで一生懸命EM活性液を散布したのだから、せめて東京電力に種菌である「EM・1」15本分30,150円の金額だけでも負担してもらおうと。
いろいろと考えた結果、裁判ではなく仲介役として「原子力損害賠償紛争解決センター(ADR)」に依頼し、手ごわい東京電力と話し合うことになりました。実際には戦うと言ってもいいでしょう。


当時EMの培養は100リットルの樽のようなタンクを使い、温度管理は熱帯魚のヒーターを使っていました。
他にもペットボトルを使い、とにかくフル稼働していました。
今考えるとEMを培養するには安価で理想的な構造です。洗うのは簡単ですし、密閉度も高く品質の高いEM活性液がつくれます。
上の赤い小さなレバーはガス抜き用のコックです。

ところがテレビドラマのように物事は簡単には進みませんでした。
原子力損害賠償紛争解決センターと東京電力の弁護士からは様々な資料の提出やEMで放射能を低減する科学的根拠を求めてきます。私には弁護士はいませんので、EM研究機構に資料提供などを協力していただき、その都度私ができる限り丁寧に答えました。原発事故から2年目の2012年は資料の作成、そして東京電力とのやり取りなどでなが〜い長い1年が過ぎました。


現地に来て! 一目瞭然、除染効果

そして、私から仲介役の原子力損害賠償紛争解決センターに最終的な回答として「放射能に関しては未だに化学的に証明されないことも多くあります。しかし最も重要なのは、実際に起こった現象が真実だということです。現地に来て放射能測定に立ち会っていただければEMでの除染効果を確認することができます」と伝えました。

最終的に原子力損害賠償紛争解決センターからの和解案として、
「・・略・・、除染については、実施当時、一般人が除染方法に関する詳細な情報を知りえる状況に無かった中で、一刻も早く放射線リスクを低減させたいと願う一般人の心情を考慮すれば、個々の一般人が効果のあると判断し実施した除染については、素人目にも効果がないとみられるものを除き、かかる除染のための費用は、本件事故と相当因果関係のある損害と認めることができる。・・略・・」


和解書のコピー(当時の社長印あり)     

そして東京電力もこれを認め、30,150円の賠償金を勝ち得ることができました。金額の問題ではなく、東京電力にEMの除染効果を認めてもらえたことは大きな成果であり、今までにない経験をさせてもらいました。 EM研究機構、そして地元有志で立ち上げた放射能測定所「那須希望の砦」の協力があってこその勝利だと確信しています。この場をお借りして改めてお礼を申し上げます。


(測定日:2017年6月25日)

高精度の放射線測定器(ガイガーカウンター)とGPSを連動した測定結果です。青、水色は放射線量の低い場所。赤、オレンジは放射線量が高く、色別で確認することができます。青い線の枠で示したところはEMで除染したところ。一方黄色の枠は福島などで行われている国が実施している土壌を入れ替える除染方法です。 EMを散布した場所は目で見ても、明らかに放射線量が低いことが確認できます。でも、国が除染したところを含めて、それ以外の場所では放射線量が高いことが分かります。


土壌汚染でもEM散布で作物への移行は無し

このようにEMを散布し続けている自宅周辺と畑の放射線量は、EMのお陰で国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づいた年間被曝限度1mSv以下まで下がっています。また、毎年トマト、キュウリ、カボチャなど収穫した野菜を測定しましたが、一度も検出されたことはありません。
土壌が放射能汚染されていても、EMを散布していれば野菜には移行しないということがすでに証明されているのです。
※参考文献
(株)DND研究所運営 デジタルニューディール「甦れ!食と健康と地球環境」
比嘉照夫氏の緊急提言「第58回 ついに明確となった福島のEM有機農業への道筋」

放射能問題はEMで解決できることを自分たちの体験をもって確信しています。このことは多くの人に知っていただき、社会全体の認知に繋がっていくように勉強会などを通して発信しています。


2011年から2018年までの自宅周辺の放射線量の変化(マイクロシーベルト/時)

【参考資料:年間被曝量1mSv/Y(ミリシーベルト/年)の根拠】
上記グラフの2018年の測定結果の中から庭0.16μSv/hと室内0.08μSv/hで計算しました。
また屋外と屋内では放射線量が異なるので、屋外では朝9時〜17時まで8時間活動したと想定、17時から翌日の9時までは屋内に滞在したと想定して算出しました。

単位μSv/h(マイクロシーベルト/時)1時間あたりの被曝量
屋外0.16μSv/h×8時間×365日 =467μSv/Y
屋内0.08μSv/h×16時間×365日=467μSv/Y
合計 934μSv/Y≒1mSv/Y (ミリシーベルト/年)

日本政府は2011年の原発事故後に年間被曝量を20ミリシーベルトに引き上げました。大人も子供も妊婦さんも同様です。
1ミリシーベルトが安全なのか?
20ミリシーベルトでも健康に影響はないのか?
さまざまな考えがあり正しい答えはわかりませんが、被曝量は少ないことに越したことはありません。これが私の考えです。

事故から11年を経ますが、今でもEM活性液の散布は日課です。放射能低減だけでなく、EM活性液の散布後の爽快感がたまりません。たくさんの鳥や虫たちが遊びに来るのも気のせいではないように思います。


新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言は解除されましたが、2011年3月11日に発令された原子力緊急事態宣言は今でも解除されていないことを忘れないで欲しいです。


(2022年3月11日)



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<PROFILE>
50歳まで神奈川県で共働きをし、残業続きの忙しい日々を送っていた。定年退職まで共働きをしていればお金は貯まるし、何でも買える。 しかし健康は買えない。健康でいられたらお金は要らない。そういう思いから和明さんの父親の故郷、栃木県那須塩原市に移住して夫婦で農業を始める。健康維持のためEM生活実践中!

柴田和明(しばたかずあき)
会社退職後、約2年間栃木県農業大学校で農業を学び、その後トマト農家で1年間研修を受け就農。

柴田知子(しばたともこ)
会社退職後、東京農業大学(世田谷区)オープンキャンパスのカレッジ講座で野菜や果樹の育て方、スローフード、発酵などの講座を受講。EM柴田農園では、種まきから仮植、種取りなどの細やかな作業を担当。

Facebook:http://www.facebook.com/kazuaki.shibata.98
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