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EMウェルネスウィーク2007

10月の30日、EMで国造りをしているタイ国の事例発表を皮切りに10月31日にはEMサミット、11月1日全国花のまちづくりネットワークの事例発表と現地見学会、11月2日は私が作っているEMモデル農園(主にバナナ)での研修会、11月3日はEMセミナー、11月4日は第4回EM医学国際会議と盛りだくさんの行事となりました。

中にはまるまる1週間も滞在する熱心な方々もいて、EMの成果を満喫してもらいました。今回は地球環境・共生ネットワーク(U−ネット)の10周年を記念したEMサミットと花のまちづくりネットワークの事例発表も重なってしまい長丁場になりましたが、来年は11月の中旬をメドに平年通り行う予定にしています。

タイ国における事例は9月にも説明したように、EMが社会化され本当の国造りに役立っており、日本はもとより世界中の人々に、その内容を知ってもらいたいと思うくらいすばらしい成果を上げています。EM医学国際会議のトピックスはEM・Xに関するものが中心となりました。ホンコンのグレゴリー・チェン氏はEM・Xが癌細胞に対し増殖阻害作用とアポトーシス誘導作用があり、抗血管形成を活性化することを明らかにしてくれました。またアメリカのオケジー・アルオマ氏は細胞間伝達に重要な役割をもっているギャップ結合の阻害現象がEM・Xで著しく改善することを明らかにし、EM・Xの細胞浄化作用を示唆してくれました。以上の2題は国際的に認知された医学誌に採択されています。

またタエピー・ジェタウォン氏はEM・Xによるエイズ患者の治療を10年以上も続けており、1日10~30cc程度の引用で日常生活に気をつければエイズは発症せず、仕事も続けられるという注目すべき成果を報告してくれました。中国のチョン・フォイファン氏はEM・Xを漢方薬(更年安錠)の併用が更年期症候群の治療に著しい効果があることを明らかにし、EM・Xと漢方薬の併用効果を明確にしてくれました。

その外、EM蘇生海塩を活用した免疫療法の成果や、若年性慢性腎炎に対する効果の発表もありました。また投橋発表は前立腺癌や難病に対する事例や歯科でのEM治療の驚異的な事例も報告されていました。

このようなEMの持つ万能性は、これまでくり返しお話ししたように、EMの持つ蘇生の力、すなわちシントロピー現象によるものです。この件についての科学的な論議はこれからですが、私は重力波の存在を主張しています。この国際会議を機会にEMによるシントロピー医学を積極的に進めることを宣言しました。
※必ずお読みください「第4回EM医学国際会議(本ホームページ掲載の取材記事含む)で得られた情報の取り扱いについて

中米のEM活動②エクアドル

前回はグアテマラにおけるEM活動について述べましたが今回はエクアドルです。エクアドルのEM普及もコスタリカにあるアース大学の卒業生会が中心となっています。10月4日と5日にエクアドルで最も大きなエビ養殖場を有するロザリオ社を訪ね、これまでのEM活用の状況を報告してもらい、現地での指導を行いました。養殖場は2000haもあり、ボカシとEMの活性液をシステム的にかなり上手に使っていました。

EMの導入のきっかけは世界的に大きな問題となっているエビのホワイトスポットウイルスです。その対策として一般には抗生物質などを使いますが、先進国の大半は抗生物質を使用した場合には輸入を禁止しています。EMはヘドロを分解しますが、この分解物は動植物プランクトンの良質なエサとなり、大腸菌の増殖をおさえ、水をきれいにするばかりでなく、すべてのウイルスに対し極めて強い抗ウイルス生を示します。したがって鳥インフルエンザはもとより、人間のインフルエンザに対しても著しい効果が認められています。

エクアドルのエビ養殖の大半がエアレーションを行わない省エネ型でha当たり最高でも1.2トンの収穫量しかありません。エビのホワイトスポットウィルスが発生してからは200kg以下になった例が多発したのです。EMを使い始めた直後から終了は増大し、3~4年で元の最良のレベルまで回復していますが、さらにEMの効果を高め1.5~2トンレベルを目標にするようにいろいろとアドバイスを行いました。エクアドルのエビ養殖場全体にEMが普及するのも時間の問題となりつつあります。

エビの次に代表的なEMバナナ園の見学と研修会を行いました。200haあまり、すべてEM栽培のバナナプランテーションのオーナーは日本人である田辺さんです。田辺家は戦後、マニラ麻の再興を目指しエクアドルに入植したそうですが、その苦労は並大抵のものでなかったことは想像に難くありません。バナナは全量日本に輸出されています。

バナナの葉の大半は直立し、理想的な姿をしており、除草剤も使わず有機栽培同等以上の品質を保っています。「EMでバナナが本当に元気でこんなうれしいことはない」田辺農園を見た私の本音です。EMの施用技術やシステムは極めて望ましいレベルに達しており、EM活用を更に徹底すれば限界突破も可能であり「EMバナナ」として名乗りを上げてほしいものです。

研修会にアース大学の卒業生が多数集まり、またEMで生ごみリサイクルや衛生対策に多大な成果を上げている自治体関係者も参加し、楽しく活発な質疑応答がなされました。

田辺農園の波動は極めて高く、安定化し始めています。試食用にもらったバナナはまさにバナナの中のバナナで抗酸化力が極めて強く、正真正銘の健康食品となっています。市場でエクアドル産のバナナを見つけたら、田辺農園のものか否かを確かめて、「田辺農園のバナナ」を求めてご賞味ください。本当のバナナの味がします。

(2007年12月1日・毎月1日更新)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。
「EMでタイの国造りに挑戦するタイ王国」の発表の様子


エビ養殖場の活性液タンク(エクアドル)


きれいで元気なエビ(エクアドル)


EM工場(エクアドル)


田辺農園のバナナ


田辺農園のボカシ工場

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