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本格的となってきたEMの原子転換力による塩の肥料化

3年前から始まった、EMの原子転換力を活用した塩の多目的な活用法は、多くの関係者の協力を得て、着々と成果を上げてきました。当初は信じられない話なので、恐る恐る、私が提示した量の3分の1〜5分の1の塩しか使わなかった人々が大半でした。

その結果、「草が異常に繁茂し、草取りに大変だった」、「塩が草の肥料になった」等々、私の話を信用してなかった事例が続々と出て来ました。それに対し、塩を上手に使った話では、「草も生えず、こんなに楽に農業ができるとは夢にも思わなかった」とか、「これなら誰でも理想的な農業ができる」等々、塩の活用を絶賛しています。

この記事に先立って、DND第124回「EM技術を活用した塩の肥料化実証試験」を公表しました。この実験手法や結果について、いかなる専門家でもクレームをつけることは不可能です。EMによる塩の肥料化に関する原子転換は確実に起こっているのです。

写真1 サンシャインファームの圃場
  写真1 サンシャインファームの圃場

写真2 三重県津市にあるスパークファーム

  写真2 三重県津市にあるスパークファーム

写真3 美しく素晴らしい稲穂(未来への予兆)
  写真3 美しく素晴らしい稲穂(未来への予兆)

農業生産法人(株)サンシャインファームは、全面的にEM海水活性液と塩とEM飼育の鶏糞ボカシ(自家製)を中心とした体制に変わっており、10a当り、2トンくらいの塩を使っている例も少なくありません(写真1)。除草対策も万全を期すことが出来ますし、作付けごとに塩の量を50%ぐらい減らすことも可能となります。

塩の施用量の限界は明らかではありませんが、エネルギーフィールドの作り方と目標とする収量で決まるものと考えています。

写真2は、田植1ヶ月前に10a当り海水培養EM活性液を1トン、整流燻炭180L、ボカシ150Kg、塩を500Kg散布し、EM整流結界を地下と地上部にセットし、はじめてEM栽培を行った結果です。今年は日照不足で、まわりの水田は10a当り6俵がせいぜいという結果でしたが、このEM塩栽培では8俵となり、写真3のような見事なイネとなっています。

白米の波動も、EM10年選手並みで、トップグループに入っています。今後、秋〜初冬の処理に塩を10a当り500Kg施用し、EM活性液を300〜500L散布、5〜10cmの浅い耕起をし、草を完全に抑え、稲わらの分解を促進します。

その後、田植30〜40日前に同じ処理を行い、代掻きのみにし、田植をしますが、この方法だと直播も可能となります。田植後は、月に2回、10a当り30〜50LのEM海水活性液を原液で葉面散布すれば、全ての病害虫対策が可能となります。

この繰り返しで、収量や品質は年々向上し、最終的には25〜30俵に達することも現実となり、これで食糧問題の本質的な解決が可能となります。要は結界力を強化し、エネルギーフィールドのレベルを高めることにありますが、前号でお話したEMへの感謝の祈りは不可欠です。

今期は、塩の効果は解ったが、散布するのが大変だという意見が多数寄せられました。本格的に実施する場合は、写真4のようにコンポキャスタを使います。10a当り500Kgの塩を写真5のように2回に分けて散布しますが、1回が10〜15分くらいで終えることができます。果樹園では写真6のようなフルーツキャスタを活用します。


  写真4 コンポキャスタ

  写真5 塩散布の様子


  写真6 フルーツキャスタ

この塩撒き法と、EM海水活性液(原液〜20倍希釈)の葉面散布を併用すれば、農薬、化学肥料、除草剤は全く不要となります。これらの一連の技術は、認定NPO法人地球環境共生ネットワークの会員になった人のみに具体的な指導と便宜を図ることになっています。

この仕組は、EMが正しく使われ、その成果が環境を良くし、人々の健康を守り、生物多様性を積極的に保全するために考案されたもので、その趣旨に賛同する方々が一人でも多く増えることを期待しています。


(2017年11月17日)




PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。

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