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異常気象災害

前回、ポーランドで100年に1度の大洪水が起こった話をしましたが、我が国でも西日本地域を中心に予想をはるかに上まわる被害が出ています。一転して、冷夏になりそうだという気象専門家の予測に対し、かつて経験したことがない猛暑日が続いており、熱中症の犠牲者は過去に例を見ないレベルに達しています。

洪水後の衛生対策は本シリーズで何度もお話しした通り、EM活性液を300〜500倍にして徹底的に洗浄することを基本とし、家屋全体がEMづけになるように繰り返しEMを散布します。仕上げの洗浄には、EMスーパーセラ蘇生C(建築用のEMセラミックスパウダー)3000〜5000倍、EM・Xゴールド5000倍を添加しますと、たちまちにして健康ハウスに早変わりです。

木造やコンクリートに限らず、浸水すると基底部に大きなダメージを受けてしまいます。いずれも下水まじりの汚水や環境中の汚染が同時に流れ込むため、悪臭もひどく、腐敗菌などの有害な微生物が大量にしみ込むためです。有害な微生物は多量の活性酸素を放出します。この活性酸素は、土台全体を酸化し、その上に建っている建築物を基底よりジワジワと酸化破壊するようになります。

その結果、耐用年数が半減するばかりでなく、その家に住む人も健康を害することになり、消毒剤を徹底的に使った場合も結果的に酸化を促進してしまいます。有害な微生物で汚染された場合は、消毒ではなく、EMのような有用な微生物を散布し、土台の微生物相を蘇生化することが先決です。この場合、床下に100m2あたり20kgのスーパーセラCを散布し、さらにEM活性液を100〜200リットルくらい注入します。

このように土台を蘇生化すると、その建築物は大地のエネルギーを取り込んで育つ大木のように、大地の蘇生的なエネルギーを取り込むようになります。時間の経過とともに、コンクリートや木材の劣化が止まり、次第に強度が高まり、いつの間にか「いやしろち」に変わり、地震はもとより、その後の自然災害にも強くなります。

EM関係者にはすでにご承知のように、沖縄のEMウェルネスセンターのホテルコスタビスタがそのモデルになっています。このホテルは当初、客室230室のヒルトンホテルとしてスタート、後にシェラトンホテルに変わり20年間営業を続けていましたが、バブル期に倒産し13年間放置され、傷みもひどく、巨大な幽霊ホテルとしてテレビや週刊誌にも大きく取り上げられたこともあります。専門家の意見は解体する以外に方法はないということでした。

このホテルは、沖縄が日本復帰する前に建てられた本格的な国際ホテルで、現在の沖縄のホテル業界のリーダーを育てたという歴史的な役割のほかに、立地やデザインを含め、沖縄にとっては文化財的な意味を持っています。“私がEM技術で修復し、EMウェルネスセンターのホテルとして活用したい。同時に古くなった建造文化財を修復し、長く大事に活用できるモデルにしたい”と考えていましたので、多くの専門家に打診してみました。

答えはすべて、否でした。霊能者と称されている人々からは、波動が最悪で何をやってもうまくいかないという声も聞こえてきました。金融機関も取り壊して新しく建てるなら融資もするが、修復して活用することには不可という話になってしまいました。技術的な説得と同時に、この事業のすべてに私が責任を負う形で決着がつき、EM技術でリニューアルすることになりました。

まず、ホテル全体を大掃除し、EM活性液で徹底して洗浄することから始まりました。ごみの山は想像を絶するものでした。使われたEM活性液は600トン余り、その大半はホテルの敷地にしみ込んでいます。その後、多くの霊能者から、波動が変わり「いやしろち」になったという話が伝わってきました。

工事中の事故は1件もなく、何のトラブルも起こらずリニューアルすることができました。それから4年経過し、建物は年々引き締まった状態になり、当初、膨れたような姿であったものが、今では新築なみの姿になっています。幸か不幸か今年の2月27日に沖縄に100年ぶりと言われるマグニチュード7.0の地震が発生しました。このホテルは米国統治時代、沖縄には地震がないという前提で建てられており、今流の耐震設計にはなっておりません。まわりの地域ではコップや家具が倒れたり、古い建築物には種々の被害が発生しましたが、ホテルコスタビスタでは、このような状況はまったく発生しておらず、ホテルの中にいた関係者も、ある程度の揺れを感じたが、そんなにひどいものではなかったと話していました。総括的に考えるとEMを徹底して使ったために、「いやしろち」に変わり、いつの間にか地震にも強い建物に変わっていたのです。

改めて述べるまでもなく、「いやしろち」とは聖なる地のことで、あらゆるものをいやし、蘇生的な力を与えてくれる土地(場)のことです。化学物質や有害微生物等々で汚染されている場はすべて「けがれち」となっており、すべてのものを破壊的な方向へ誘導してしまいます。

熱中症対策

熱中症も広い意味での気象災害です。一般的な熱中症対策は当然のことながら、熱中症の原因となる体内のフリーラジカル(活性酸素)を消却する心得が必要です。EMを空気や水のごとく使う「EM生活」を徹底している人は、その人の衣食住が活性酸素を除去するスタイルになっているため、常識的な対応で十分ですが、さらに万全を期したい場合は、クーラーや扇風機の前にEMを10〜20倍にした液にひたしたタオルを軽くしぼってセットします。タオルが乾くと、また同じようにEM液につけ、繰り返すようにします。

細霧冷房の場合は、使用する水に500〜1000分の1になるようにEMを添加します。当然のことながら、EM飲料の飲用やスプレーも効果があり、体調に合わせて増減します。ビタミンやミネラル不足も熱中症を加速します。その対応は蘇生海塩や蘇生ミネラルで十分ですが、EM栽培の新鮮な果物や野菜も効果的です。また、高温も一種の電磁波ですのでスペースメイト(EM技術を応用したセラミックスプレート)やEMセラミックスを身に付けることも忘れてはなりません。

農作物の高温対策

連日35℃を超える猛暑ですと、人間のみならず家畜も作物も夏バテしてしまいます。家畜も人間同様にEM生活に切り替えれば、高温に関わるすべての障害を取り除くことができます。洪水で冠水した水田や農作物の障害対策には、EM活性液500倍、EMスーパーセラC5000倍などの葉面散布も著しい効果があります。週1回のペースで3回程度の葉面散布でかなりの効果が認められています。

同時に、35℃以上もの猛暑でも同様な葉面散布を行いますと、高温障害の原因である活性酸素を消却し、光呼吸や過剰な呼吸を抑制するばかりでなく、有害なエネルギーを有用化する効果も認められています。効果をより高めるためには、EM7やEM・Xゴールドなどを5000〜10000倍になるように添加します。

8月から収穫期までの間、4〜5回も葉面散布することができれば、すべての気象災害にかなりのレベルで対応することが可能です。

(2010年8月1日)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。


 

 

 

EMウェルネスセンター・コスタビスタ全景

ウェルネスセンター玄関前アプローチ

廊下(改装中)

廊下(改装後)

ロビー(改装中)

ロビー(改装後)

レストラン(改装中)

レストラン(改装後)

客室(改装中)

客室(改装後)

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