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EMフォーラム2012

EM活動の総決算となるEMフォーラムは、例年ですと11月の第3土、日で、今年も当初は11月17、18日に組み、すべての手配が終わっていました。ところが後になって今年はEMグループ全体が積極的に協力している「全国豊かな海づくり大会」が同じ日に天皇陛下をお迎えし、沖縄の糸満市で開催されることになりました。糸満漁協はEM研究機構の協力を得て、長きにわたり、EMで海をきれいにしてきた実績があり、児童生徒によるEMダンゴの投入もイベントの中に含まれています。

そのため、11月の他の日程をあたりましたが、すべての会場が予約されていて、やむをえず10月の6、7日に浦添市の「てだこホール」で開催することになりました。今回のサブテーマは ─ EMによる予防医学と災害対策 ─ です。2011年3月11日の東日本大震災におけるEM支援活動は多大な成果を上げ、昨年のフォーラムでも報告しましたが、被災地におけるEM支援活動は、今年も引き続き積極的に行われています。

特に福島県を中心とするEMによる放射能対策は多大な成果を上げ、被災地で健康で安全に生活でき、安全で高品質の農業の確立、広範な面積の除染方法の普及などなど、すでに実用的な活用が始まっています。また昨年は、東日本大震災のほかに紀伊半島での大水害もあり、今年の九州北部の大洪水は未曽有の規模となり、災害時のEMによる危機管理がより重要となり、より徹底させる必要があります。

昨年のタイの大洪水は100年に1度と言われ、その被害も東日本大震災、阪神淡路大震災、ハリケーンカトリーナと並んで近年における四大自然災害の1つとなっています。今年のフォーラムは、このような状況の中で健康を維持し、災害時のEM活動をさらに進化させる目的で行われることになっています。詳しくはEM研究機構のホームページをご覧下さい。

EMが未来を復興する

この言葉は私が書いた新・地球を救う大変革のキャッチフレーズですが、今回の沖縄のフォーラムや10月8日に行われる福島でのフォーラムのバックボーンとなるものです。常識的に考えると、未来は未知で開くもので、復興するものではありません。しかしながら、放射能汚染の実態や、使用済み核燃料や廃炉問題はもとより、超巨大な自然災害の発生頻度や、100億突破も確実視されてきた急速な人口増大、先進国の少子高齢化、新たなる感染症の危機、生態系や生物多様性の危機などは、すでに、未来を着実に破壊しています。

したがって、今の延長上には地球の未来はありません。エントロピーの法則に従っている従来の技術では、いかなる手法をとっても、根本的な解決は不可能です。EMの本質的な力は、抗酸化作用と非イオン化作用と、すべての有害なエネルギーを無害化したり、有用化する3次元の触媒的機能を持つ波動の3点セットのシントロピー(蘇生)力によるものです。

この力は、当初は劣化防止、成長促進、病害虫抑制、品質向上や機能性の強化などの活用から始まり、環境や健康問題の本質的な解決策へと応用分野が広がってきました。これまでのレベルであれば、EMでなくても、コストを無視すれば、代替できる技術はありますが、放射能対策や有害な電磁波対策、500年以上ももち、住めば健康になるコンクリート建築はもとより、あらゆる場のイヤシロチ化などは不可能と言えるものです。

この不可能を可能にするためには、有害なエネルギーを無害化、または有用化すると同時に、劣化し失われたものに対しエネルギーを賦与する力、すなわちシントロピー(蘇生)の法則に従った技術が必要ということになります。しかも、安全で快適、低コスト、高品質で善循環的に発展的に持続可能という条件に添ったものでなければなりません。

この30余年、EMはさまざまな試練を経て、原子力発電所の爆発による大々的な放射能汚染を伴う東日本大震災に対し、その真価が問われることになりました。その成果について拙著シントロピー(蘇生)の法則と新・地球を救う大変革でも述べたとおりです。その本のキャッチフレーズとして敢えて「EMが未来を復興する」としたのは、未来を確実に破壊するさまざまな危機に対し、今から復興するつもりで取り組まないと本質的な解決は不可能という思いも込められているのです。

環境フォーラム ─ うつくしまEMパラダイス2012 ─ 

10月6、7日の沖縄におけるEMフォーラムに引き続いて、10月8日には、福島県二本松市の市民会館で、NPO法人地球環境・共生ネットワーク(U−ネット)の主催で、EMによる放射能汚染対策についての環境フォーラムが行われます。U−ネットは、東日本大震災発生直後から、多数のEM関係者の協力を得て、被災地全域についてEMによる数々の支援活動を行ってきました。

岩手、宮城の両県の活動は現地のボランティアに引き継がれ、また、多くの行政でEMが積極的に活用されるようになりました。それに対し、福島県を中心とした放射能汚染対策は遅々として進まない状況にあります。U−ネットでは、EM研究機構の現地試験の成果を受け、福島県を中心に27か所に放射能対策の拠点を設置すると同時に、希望する地域に対して、EMによる放射能除染対策の指導を行っています。

その結果については、本サイトやDNDや健康生活宣言などで幅広く紹介してきましたが、その情報が福島の県民に十分に伝わっていないという懸念がありました。そのため、今年の7月から「ふくしまFM」の協力を得て、福島の各地で得られた放射能対策の成果を週に1回放送してもらい、U−ネットとEM研究機構の福島分室が、その対応に当たってきました。

この試みは、着実な成果を上げ始めていますが、そのラジオ番組のタイトルが「うつくしまEMパラダイス」となっています。すなわち、放射能で汚染され、未来が見えない福島(うつくしま)を、EMでパラダイスにしようという願いが込められているのです。二本松市の市民会館は、1200人も収容できますので、福島はもとより、ホットスポット地帯で放射能汚染に悩まされている地域の皆さんに、本当に役に立つ内容が発表されることになっています。詳しくはU−ネット(FAX:03-5427-5890、Mail:info@unet.or.jp)にお問い合わせください。

今回の環境フォーラムを機会に、放射能汚染対策の情報をより徹底させ、さらなる新しい情報を追加し、EMによる根本的な除染活動をより強力に展開することにしています。そのためには、フォーラムの規模をやや小さくし、年2回、主要な地域で持ち回り的に開催することも考えています。

すでに明らかなように、福島があらゆる場面にEMの活用を徹すれば「うつくしまEMパラダイス」は必ず実現し得るものと確信しています。

(2012年10月4日)
PROFILE
ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、(公財)自然農法国際研究開発センター評議員、(公財)日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長(平成3年〜平成28年)。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」(サンマーク出版)、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」(綜合ユニコム)、「微生物の農業利用と環境保全」(農文協)、「愛と微生物のすべて」(ヒカルランド)、「シントロピーの法則」(地球環境共生ネットワーク)など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」(文芸アカデミー)を上梓。2022年(令和4年)春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章した。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

比嘉教授の著書『新・地球を救う大変革』

 

 

 

 

比嘉教授の著書『シントロピー【蘇生】の法則』

 

 

 

 

飯舘村の試験圃場

 

EM活性液の仕込み作業

 

グランドにEM散布する(南相馬市)

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