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9年間で卒塾生は延べ120人
有機農業実践塾第9期生最終講義と講演会
主催:NPO法人EMネット神奈川


比嘉先生の講義を受けた有機農業実践塾の修了講座


川島勝徳さん


小泉章さん

EMネット神奈川(川島勝徳理事長)主催の比嘉照夫琉球大学名誉教授・名桜大学付属国際EM技術センター長の講演会が11月19日、神奈川県横須賀市文化会館で開催されました。講演は、NPO法人EMネット神奈川が開講する有機農業実践塾第9回塾生の最終講義として行われたもので、講演終了後に卒塾生代表武藤明さんへ修了書が授与され、約250人の参加者から祝福を受けました。 有機農業実践塾は2008年に開講以来、今期までに延べ120人の卒塾生を送り出しています。講師はNPO法人関東EM普及協会をはじめEM研究所の研究員や同ネット理事長などが務め、EM技術の基本から応用までを講義や実践を通して学びます。塾生のほとんどは家庭菜園を楽しんでいますが、今期卒塾の武藤さんは企業が運営する農園管理にEM技術を活かしたいと入塾しました。

開会のあいさつで川島理事長は、「世界は大きな経済圏になりつつある中で、日本の農業はどのように発展していくのだろうか。私たちはEMを使った楽しい農業に取り組み、EUの中で一番の野菜輸出国であるオランダに負けない輸出国をめざしたい」と話しました。続いて、吉田雄人横須賀市長と小泉進次郎衆議院議員・自民党農林部会長からの祝辞が読み上げられました。

講演に先立って、同ネット会員で神奈川におけるEM農業の草分けといえる川島勝徳さん(同ネット理事長・三浦半島EM研究会会長)と小泉章さん(同ネット会員)が事例報告を行いました。川島さんは、「三浦半島は100年以上前からの野菜の産地で、味の『ネズミ大根』と形の『練馬大根』をかけ合せて現在の三浦大根が誕生した。戦後の量産体制で化学肥料が使われるようになったが、私たちEMグループは天候不順等緊急の場合でも化学肥料の使用は20〜10%を切っていて、経費も軽減できている。EMを使うと日持ちが良くて味が良い。日本の農業が生き残るにはEM技術しかなく、経費ばかり掛かって儲からない農業は止めたほうが良い」と安定した農業経営実践者としての気概を語りました。

小泉さんは「究極のEM最新技術」の表題通りに、Webエコピュア連載「新・夢に生きる」やDND(大学発ベンチャー起業支援サイト)に公開されている比嘉先生の最新のEM技術を自らの農業現場で実践し、結果を出している経緯を紹介しました。まず、農薬を使わない、肥料を買わない、経費がかからない農業を実現するための基本技術で、「EM活性液づくり」「EMボカシづくり」「生ごみ処理による液肥づくり」が大事と話しました。基本を踏まえたところで、「EM団子と結界ボトル」「塩活性液」「光合成細菌強化液肥」など従来の農業現場では考えられないような技術に挑戦した結果、生育安定、トマト大玉の段飛び減少、病害虫の発生減、収量増加、食味がアップしたとの状況を「予想もつかないEMの能力を考えながら仕事をしていると、楽しくて楽しくて・・」と満面の笑顔で報告しました。

さらに、毎年1月から7月の第2土曜日には参加費無料で農園を実習場にした「EMによる有機無農薬トマト栽培実習講座」を開催しています。これはEM技術を駆使することで仕事量が増えた分手間も増えたのに伴い、人手をいかにして確保するか考え出した企画です。参加者も家庭菜園にEM技術を導入したい人たちがほとんどで、援農ボランティアを兼ねてノウハウを学べるとして毎回15〜16人が参加して定着しています。

報告の最後に小泉さんが来年1月からスタートする5期目の講座への参加を呼び掛けたところ、会場から複数の希望者が挙手していました。

講演で比嘉先生は、ネット神奈川の農業人育成の姿勢を評価し、「世界中で農業にEMを使っている国が多くなっている。農は国の基になることがEMで実現できる」と話しました。また、昨年10月に名古屋大学で開催された「第3回ユニバーサルビレッジ国際会議」(ITSS)、マサチューセッツ工科大学、名古屋大学、北京航空大学:共催)において、同ITSS研究センター所長の正木一郎博士が冒頭あいさつで「比嘉先生の微生物による元素転換を科学的に立証する新しい概念を立てることに努めている」とEM技術に触れたことと、来年度には「全地球生態系の法則」を共著で出版予定であることを披露すると、会場から拍手が起こりました。※ IntelligentTransportationSystemsSociety(高度道路交通システム学会)

最後に会場との質疑応答で、塩を加えた活性液の効能については「海水濃度3%以上なら長期保存も腐敗しない。短期間で使用する場合は1%の濃度でもいいが、途中で塩を加えても効果は持続する。加えるセラミックスは10%以上でも大丈夫」と説明しました。

塩を加えたEM活性液については、東日本大震災の際に津波の被害を受けた宮城県仙台市宮城野区の田んぼにEM活性液を大量に投入し、塩活性液状態にすることで塩害どころかその年も美味しいコメを収穫したという報告がありました。以来、この田んぼにはEM災害復興支援プロジェクト「塩害対策実証試験圃場」の看板が堂々と掲げられています。





(下左)仕込んだ強化液肥は半年くらい寝かせてから使用。
こくがある甘くておいしいトマトができた

(下右)口を下にして埋め込んだ結界ボトル(左の黒いボトル)。
トマトの根の下にはEM団子が埋め込まれている
【小泉さんの実践例】
  1. 2008年から不耕起、無加温栽培
    ――マルチは5年間交換無し。
  2. 結界ボトル
    ――ペットボトルに塩活性液と1%のセラミックスパウダーを加えて密封する。
  3. 光合成細菌強化液肥
    ――まず、塩活性液で液肥づくり。密閉容器(生ごみ処理バケツ)に生ごみを1/4くらい入れて、塩活性液を8〜9分目まで入れる。フタをして、1週間から10日置き、白い酵母の膜が張ったら液肥の完成。
    次にごみを漉して取り出した液肥をビニール袋やペットボトルに入れて密封する。光が当たるところに2週間以上置くと赤みが出て来る。
  4. 結界
    ――2014年から温床や苗床の周囲にボトルを結界として設置。植穴にEM団子と結界ボトル(500ccのペットボトルの結界ボトル)を埋める。
  5. 温室の周りを結界で囲む
    ――温室の周りに支柱を立ててミニロープ(太さ3o〜5o)を張って囲む。
  6. 自家製整流パーツ作成
    ――作物のエネルギー効果アップをねらう。
  7. 塩入活性液5倍液を葉面散布
    ――アブラムシ対策に効果的。

(2017年1月6日)


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