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国際有機農業映画祭2011
「それでも種をまく」


「セヴァンの地球のなおし方」を解説する古野隆雄さん

「祝の島」の監督・纐纈あやさん

会場との意見交換も
国際有機農業映画祭2011(主催・国際有機農業映画祭運営委員会)が、11月19~20日に東京・渋谷の国立オリンピックセンターで開催され、両日で延べ600人が全国から参加しました。この映画祭は、2007年に始まり、これまでに58作品を上映し、うち13本の外国作品に日本語の字幕をつけ、15作品を日本で初上映しています。

今回は、3月11日の東日本大震災に加え、福島第1原子力発電所の事故により開催そのものが危惧されましたが、放射能と有機農業をまっすぐにとらえ、その先にある希望をも見据えて、「それでも種をまく」をテーマに土の力とそれを破壊するものを象徴する作品が上映されました。また、運営委員が被災地に入り、土壌の放射能汚染という危機にある農民の生き様をフィルムに収めた自主制作映画「それでも種をまく」が公開され、大きな反響を呼びました。

1日目は、この映画に登場する福島県の有機農家の中村和夫さん(二本松市)と大内信一さん(郡山市)、福岡県から古野隆雄さんら有機農家が参加してシンポジウム「有機農業を続けられるか?」が、2日目は、GM(遺伝子組み換え作物)やネオニコチロイド系農薬被害などをテーマにした映画に関連してシンポジウム「有機農業で生きていく」が行われました。このシンポには、「新潟GMイネいらない」発起人の天明伸浩さんやチェルノブイリ原発事故の調査に関わった環境科学者の河田昌東さんらが登壇し、緊迫した状況を打破していくのも有機農業であることを確認しました。

アンケートによれば、入場者の6割が女性で、年代別では60代が2割強でトップですが、10代、20代あわせて4割近くを占めているのが特徴。2日間観たという20代の女性は、「原発もGMもすべてのことはつながっていて大きな経済の流れの中にあるのだと思います。その流れを変えようとする人たちがいることを知って、今から生きる力をつけていくこと。人とのつながりの中で手探りしながらでも、オルタナティブな生き方を示していくことが自分の課題です」と感想をのべていました。

運営委員会では、「自然と共生し、人と人がつながる有機農業が原発事故で根こそぎ破壊される情況下にあって、それを解決する方法も『自然と共生し、人と人とがつながることしかない』と再確認した。大きなテーマを課せられた有機農業を広めるために真実を伝える映画祭を地域でも行って欲しい。地域での自主映画祭を全力で応援する」としています。

詳しくは、国際有機農業映画祭のサイトをご覧ください。
http://blog.yuki-eiga.com/?eid=1391101

(2011/12/14)
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