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「第2回有用微生物応用エコ活動発表会」開催
15周年記念大会に700人集う

関東各地から2日間延べ700人が参集。旧交を温めるシーンも見られた
設立15年を迎えた「関東EM普及協会」主催の「第2回有用微生物応用エコ活動発表会」が、埼玉県嵐山町・国立女性教育会館で2月11〜12日に開催。当日は、山梨県を含めた関東地方1都7県で活動するEM普及団体から延べ700人が参加した。

大会実行委員長・久森謙二同協会理事長は、「21世紀は土壌を大切にする農業の時代であり、その鍵は微生物の利用にあるとの思いで、農家を中心に組織づくりを始めた。先人のお陰で15年の間に素晴らしい成果をあげる農家が生まれている。新しい農のプロの知恵をどう次世代に繋げていくかがこれからの課題だ」と述べた。

続いて、来賓のツルネン・マルティ参議院議員と地元・嵐山町の岩澤勝町長が登壇。EMネット神奈川のメンバーでもあるツルネン議員は、昨年上梓した『自然に従う生き方と農法ルオム』を紹介しながら、「国会の場でもさらに有機農業の進展を図るように力を尽くす」と話した。

また、若倉利勝同会副理事長が、「EMについての教育と情報発信の2本柱でここまで活動してきた。その結果、参加団体は2009年12月で109団体。EM基礎講座修了者は、過去5年で1030人。EMエコインストラクターやEMエコアドバイザーなど資格取得者は併せて200人を越えた。3年前にスタートした自然農法菜園アドバイサーも44人になった」と数字をあげて成果を発表した。

事例発表は、3テーマで、いずれもEMインストラクター、EMエコアドバイサーを対象にした同会の支援制度(申請書を提出すると、EM1号年間5本が支援されるという制度)に採用されたエコ活動。発表内容の要旨は、下記の通り。


鉾田南中学の生徒たちもEM団子投げに参加

白井福祉作業所での野菜づくり
「北浦をきれいに 鉾田川からのメッセージ」
西台虹の会代表 市村はつゑ (茨城県鉾田市)

13年目を迎える鉾田川の浄化活動。地域と連携して川の清掃とEM団子(元気玉)、EM活性液(100倍)を投入。学校のプールや、パルシステム(生協)、JA直売所、企業(地元菓子会社)が協働で直販所の浄化槽を通じて、鉾田川へ投入している。最近では、ボラの大群が押し寄せ、カワセミや白鳥も飛来し、支流ではホタルも見られる。環境学習の依頼が増え、現在では中学2校小学校17校、2つの幼稚園でEM環境学習を行っている。また、子どもたちが鮭の飼育し、鉾田川での鮭の遡上を地域あげて夢みている。

「白井市助成金給付事業で福祉支援・環境活動」
EM白井野菜の会代表 高田健次(千葉県白井市)

2008年から市民団体活動支援補助金交付団体となり、6つの事業を実施。①小学校2校、福祉作業所、市環境課との協働でEM団子を活用した金山落・神崎川の水質・環境浄化活動、②市内小学校3校でのプール清掃活動、③福祉作業所のEM資材の製造・販売支援と作業所での有機栽培野菜づくりの仕組み確立、④生ごみ堆肥化講座の開催(白井市環境課主催)などで、いずれも、参加者が主体的に取り組めるようにEMについての学習を重視している。

例えば、作業所の職員全員に「EM基礎講座」を受講してもらい、「EMアドバイサー」の資格取得を支援している。今後の課題は、NPO・市民・行政などの協働を深めることと、メンバーのEM活用の熟練度向上とともに会員拡大をめざすこと。

「埼玉県みどりの再生補助事業に取り組む。EMによる元荒川桜並木環境保全事業」
NPO法人EMネット埼京理事 竹井禎(埼玉県鴻巣市)


市民にEMの安全性をピーアール
EMの最新技術を披露する比嘉教授
自身の田んぼもEM青草活性液で大成功したとの報告もあった
「みどりの埼玉づくり県民提案事業」に採用された鴻巣市旧吹上町を流れる元荒川両岸に続く約500本の桜並木樹勢回復事業を実施。天然植物成分の除虫菊粉末とEM完熟堆肥、EM活性液、EMセラミック、EM7を使い、老木した桜の再生と、アメリカシロヒトリをはじめとする害虫対策を行っている。EMの生理活性、抗酸化力、忌避効果が働いて、良い結果が出ている。薬剤に対する市民の不安を解消できる効果も大きい。エコロジカルなEM技術の普及を進めたい。

1日目の締めくくりは、同会の生みの親である名桜大学の比嘉照夫教授が「未来を拓くEM技術」と題して講演を行い、「15年の実績で、EMの使い方、応用の仕方については、すでに水準を越え、EMの社会化までに進化し、さらに3事例ともに夢がある。社会を良くし、未来に歴史をつくっている」と高く評価した。

さらに「自分の存在そのものが、社会貢献になるような生き方は、EM技術を使うことでいとも簡単にできる」と語り、「競争社会のシステムを改め、あらゆるところにEMを組み込めば幸福な社会が実現する。温暖化防止にも食糧問題にも観光立国づくりにも貢献できる。日本人の本来もっている精神性を磨き上げ、美しい国づくりをしていくことこそ、未来を拓くものだ」と関係者にエールを送った。

2日目には、(財)自然農法国際研究開発センター天野紀宜理事長が記念講演「暮らしに自然を生かした地域づくり」を行った。その中で、「農=食を通して自然と人間は繋がっている。自然を尊重した暮らしをすることにしか、人間の幸福はない」と語り、自然農法の創始者岡田茂吉師の自然観を紹介した。

続いて、「活動発表と全体ディスカッション EM普及のご近所の底力〜EM活動のお困り事を解決しよう〜」では、6団体9人の活動者がそれぞれの活動とお困り事を出し合い、比嘉教授は「EMをたっぷり使う」という明快な解決法を提示。なごやかな雰囲気で大会が締めくくられた。
活動発表の内容は以下の通り。

①水環境保全のための地域に拡げようEMの輪(千葉県)
生活サポートクラブ・たんぽぽの会副代表 野和田睦子/花田ユキ子

活動内容:EM勉強会の開催・畜産農家の環境改善・農業排水路の水質浄化・稲作の推進・EM廃油リサイクル石けんの普及・推進。
お困り事:カメムシ対策。
解決法:カメムシの生態を知ること。EM活性液をたっぷりと散布する。

②EM有機農業実践塾のめざすもの(神奈川県)
EMネット神奈川理事長 大庭達雄
三浦半島EM研究会会長 川島勝徳
EM有機農業実践塾卒業生 山口忍

活動内容:座学と農家研修を行う塾を開催。
お困り事:農地を貸してもらうことが難しい。
解決法:地主さんとよく話し合うこと。

③EMでエコなプール清掃 3つの小学校のプールクリーン作業(埼玉県)
EMネット埼京 古澤 道雄

活動内容:3つの小学校でのプールクリーン作戦を指導。
お困り事:老朽化したプールを再生したい。
解決法:良質のEM活性液をたっぷり入れ、EMの密度をあげる。

④循環型の地球社会づくりをめざして(茨城県)
茨城町さやわかエコの会代表 郡司亘

活動内容:茨城の涸沼(ひぬま)の水質浄化・EMによる自然農法の実践・環境学習。
お困り事:大きな湖の浄化をするにはどうすればいいか。
解決法:近隣に下水処理場や畜産団地があれば、そこでEMを使い、その処理液を湖に流す。地域の汚染源を浄化装置にするのが効果的。

⑤山梨県峡南地域における産官学民の連携によるEM活用(山梨県)
EMネット山梨 峡南衛生組合食品廃棄物担当 鈴木俊規

活動内容:食品廃棄物の収集および堆肥化・焼却場でのEM活性液散布・焼却灰リサイクル・水質浄化・樹木管理。
お困り事:慣行農業から有機農業への転換期にどうEMを使うか。
解決法:EM活性液を大量に使う。EMモデルタウンの三笠市では、稲作の場合、10a当り10tの活性液を使って良い結果を出している。

⑥新里東小学校での水稲栽培指導
EMネット北関東 副会長 宮田常雄

活動内容:9年間継続の米づくり指導・食育。
お困り事:天候に左右される農作業と学校の行事日程と調整ができない。
解決法:土曜日を作業に使えるように学校側と話し合う。

登壇した人たちは、長年EMの使い続ける実践者。発表することで経験を分かち合った

(2010年2月22日)

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