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善循環の輪の集い in 福島 第9回東日本大震災復興支援環境フォーラム

10月5日、福島県郡山市・郡山市立中央公民館で「善循環の輪の集い in 福島 第9回東日本大震災復興支援環境フォーラム〜食と農の未来を拓く〜」(主催・認定NPO地球環境共生ネットワーク)が開催され、県内外から200名の参加がありました。このフォーラムは、東日本大震災の翌2012年から福島県で開催され、今回で9回目となります。当初は、福島第一原発事故による放射性物質の環境への影響をEMが低減するという極めて重要なテーマを中心に行われました。EM研究機構の飯館村における実証実験では、短期間に土壌の放射線量が従来の低減係数よりもはるかに早く少なくなっていること、また、EMを活用した農作物への放射性物資の移行が少ないことなどが発表されてきました。その裏づけとして、ベラルーシの研究者による実験室における研究結果が公開され、EMの開発者である比嘉照夫琉球大学名誉教授は、「EMを活用している農作物には、放射性物質の移行はきわめて少なく、品質においても優れている。福島県は有機農業を推進していくことで、食と農の未来を切り拓くことができる」と明言しています。

有機農業にまるごと転じたインド・シッキム州

比嘉照夫琉球大学名誉教授から功労賞を受けるナミータ会長
比嘉照夫琉球大学名誉教授から功労賞を受けるモハンカ最高経営責任者。
右はモハンカ氏の娘さんでメイプル社のモニカ代表

今回は、福島県がめざすお手本として、世界ではじめて完全有機農業を達成したインド・シッキム州で、その事業に貢献しているメイプル社(Maple Orgtech (India) Pvt. Ltd)のマダン・モハン・モハンカ会長が、事例報告を行いました。同社は、EM製造プラントを持ち、地域の有機農業および環境改善に貢献する企業で、EMの普及ならびに農家への指導を行っています。

シッキム州は、インド北東部・ヒマラヤ山脈の麓に位置し、人口は60万人で、インド内では2番目に小さな州です。農地面積7万7000ha。主な作物はとうもろこし、大豆、マスタードなどで、小規模農家が伝統的農業を行ってきた地域です。しかし、生産性の向上を目的にした「緑の革命」による過度な化学肥料や農薬使用が、地域の水質の悪化と土壌を疲弊させ、その結果、農家は貧困と病を抱え込むことになっていました。

こうした状況を改善しようと、2003年、チャムリン首相がシッキム州全体を有機農業に転じることを決定。化学肥料や化学農薬への補助金を徐々に削減。州全体を有機農業にするためにロードマップを作成し、化学肥料の輸入販売を禁止すると同時に有機たい肥場の建設、農業大学や細胞培養研究所の開設など、きめ細かい計画を実践してきました。2010年には、オーガニック認証制度を発足させ、有機農産物の販路と市場の開拓などを積極的に行い、ついに州のすべての圃場を有機認証できるまでになりました。同時に観光などでも脚光を浴びて、貧しい村が元気を取り戻しています。

この間、メイプル社は、396の村にEMトレーニングセンターをつくり、農家にEMボカシやEM活性液、コンポスト、ストチュウ、青汁液肥の作り方などを指導、マスタートレーナーを育成してきました。

このような官民あげた有機農業への取り組みが、持続可能な農業を提唱する国連に高く評価され、2018年、国連の「未来政策賞」に輝きました。この賞は、現在と未来の世代のために価値のある法律や政策を表彰するもので、世界の政府が目指す政策のオスカー賞ともよばれているものです。
地域まるごと有機農業というミッションに貢献したモニカ会長は、「福島県も大変な被害を被っているが、EMを使えば、早く有機農業へ転じることができる。私たちよりも近くに、指導してくれる比嘉先生がいるのだから」と結び、福島の農業者を励ましました。

◆シッキム州の有機農業のウェブサイト(原文)こちら
◆『FAO(世界食糧機関)の「Future Policy Gold Award」をシッキム州が受賞』※インドのニュース記事はこちら(原文)
:The world has its first fully organic state - and it’s in India

参加者の一人、根本正子さんは、「まだまだ、不安に暮らす福島の住民は多く、ことに若い母親たちの心配は大きい。福島が有機農業になって、私たちも福島の作物を安心して食べられるようになったら、こんなにうれしいことはない」とEMへの期待を込めて感想を話してくれました。

福島県内の農業事例

@須賀川市 石井農園・石井孝幸さん
有機農業にチャレンジする石井さん
有機農業にチャレンジする石井さん

建設業から農業に転職し、EM技術を学ぶ。有機栽培が難しいきゅうり栽培に挑戦し、EMオーガのプランドで高級スーパーに納品していた。しかし、福島原発事故で、放射性物質不検出だったが、販売が止まる。途方に暮れたが、その後、築地の仲買人の目に留まり、野菜ソムリエから無農薬栽培のきゅうりは大変おいしいと評価高まる。現在は、売り上げも順調に回復。地元小学生に環境学習の指導も行っている。


A福島市 福島EMクラブ・佐藤和幸さん
精力的な活動をする佐藤さん。右はEM研究機構の奥本さん
精力的な活動をする佐藤さん。右はEM研究機構の奥本さん

元生協職員で、在職中は惣菜担当。健康的な惣菜をつくりたいと定年退職後に福島市が開校した農のマスター大学に入学。農家で実習し就農。20人の仲間と6反の荒地を開墾して農園にする。原発事故後の作物は放射性物質不検出。2016年環境フォーラムに参加して、EM農家と出会い、佐倉ファーマーズメンバーとなる。JR福島駅東口広場、コラッセふくしま、東京青山の国連大学前でファーマズマーケットを開催している。地元霊山町に有機農業で幸せな地域づくりを実践中。


B南相馬市 馬場EM研究会・羽根田薫さん
JAS認定有機米農家の羽根田さん
JAS認定有機米農家の羽根田さん

2012年、1年間、作付け制限された田んぼにEMを活用して、放射線量の低減化をはかる。以後、7年間継続してEMを活用し、土壌改良しながら、食味など良質なJAS認定コシヒカリを栽培している。現在は、ムトウ印の有機米焼きおにぎりとして、南相馬の道の駅や常磐道のサービスエリアで販売されている。近隣の旅館でも食べることができる。

文責:小野田

2019年11月6日

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