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岸さん(左)の製茶を行っている岡田慈弘社長。岸さんは岡田さんの父親から自然農法を教わった
辰巳さんから、「お茶の良し悪しを調べるには、ピンからキリの入れ方をするとよく分かる」と教えてもらいました。「ピン」とはおいしく飲める入れ方で70℃くらいのぬるめのお湯でゆっくり出す方法、「キリ」とは沸騰したお湯でお茶をいじめて出す方法。それら様々な方法で入れても、「非常においしく、臭みがない素晴らしいお茶だった」とお聞きし、生産者の岸達志さん(61歳)を訪ねました。

岸さんは、藤枝市で昭和63年に自然農法を始めて以来、家族総出で安全でおいしいお茶作りを続けています。

「お茶は繊細です。特に新芽は赤ちゃんの手のように柔らかいんですよ。農薬を使ったらかわいそう」。岸さんの愛情こもった言葉に、人柄が感じられます。



特上煎茶(ずいうん)

一般的に慣行農法で栽培されるお茶は、摘み取るまでに10数回の農薬が使用されます。中には神経毒性や発がん性が指摘されているものもあります。それらの農薬が製茶の段階で濃縮され、茶湯中に溶け出したという報告もあり、とても無関心ではいられません。

茶湯したものを腐敗させると、使用した資材のにおいが出ます。農薬や化学肥料の場合は薬のようなにおいが、有機栽培でも発酵が未熟な堆肥を使用した場合はその堆肥のにおいがします。自然農法の場合はお茶そのもののにおいしかしません。どこに違いがあるのでしょうか。



岸農園では、一番茶しか摘み取らない。
1年に1度、一番茶=新茶のみの希少価値のあるお茶だ

自然農法によるお茶栽培で大切なことは、なんと言っても土づくり。岸さんは、山の草を刈り、茶木の根本に敷き、EMボカシを利用し、土づくりを行っています。20年以上の経験に裏付けされた岸さんは、「土が健康になると、農薬を散布しなくても収穫できるようになります」と自信をもって言い切ります。農薬使用のない正常な環境で育まれたお茶畑では、清々しい風を感じることができました。まだ柔らかい黄緑色の若い茶葉を摘み取り、今年も安心でおいしい新茶が出来上がります。
EMボカシとは、EMで米ヌカなどを発酵させたもの。岸さんの場合はさらに魚粉やゴマカス、落花生カスを混ぜ合わせている。

(2013年5月2日)

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