レポート(トピックス)

8月8日は「世界EM団子の日」 地球規模で繋がる水質浄化のEMイベント

7月17日の「海の日」(祝日)は、国内のEMグループにとって河川や海をきれいにして子どもたちに引き継いでいく水質浄化の一大イベントとして定着してきた記念の日でしたが、今年から8月8日を「世界EM団子の日」と位置づけ世界各地で行われているEMボランティアによるEM団子、EM活性液投入活動に連動することになりました。

新・夢に生きる
第185回 8月8日は世界EM団子の日”EM Mud Ball Day”
投稿日:2023.07.15

今や世界中で河川や沼、海の浄化に使われるようになったEM団子は、環境問題の解決と社会全体の未来型コミュニケーションの機能を果たしています。…

これまで「海の日」一斉投入活動を呼び掛けてきた特定非営利活動法人地球環境共生ネットワーク(以下:U‐ネット)では、「海の日」の投入についてはそれぞれのボランティアグループの自主性に委ねながらも、今後は「世界EM団子の日」に集約していく意向です。同事務局では、「海の日」や「世界EM団子の日」にEM団子やEM活性液の投入活動をした会員の情報はこれまで通りU‐ネットのHPやU-ネット通信に掲載し、情報共有していくと伝えています。

15年間継続の誇り「伊勢湾浄化大作戦」
目指すは“コウナゴ”の復活

三重県四日市市で環境活動に精力的に取り組んでいるU-ネット理事小川敦司さん(四日市市在住)は、7月17日の「海の日」に「第15回伊勢湾浄化大作戦」を実施しました。

第15回になる伊勢湾浄化大作戦は、2009年8月8日にマレーシアのペナン州で100万個のEM団子投入イベントが行われた年からの開催になり、小川さんは「『世界EM団子の日』設定を弾みにして、浄化プロジェクトを継続することの重要性を訴えつつ、活動方法も進化させていきたい」と期待と意気込みを語ります。

会場となった四日市ドームは対岸にコンビナートが林立する四日市港に面していて、毎年投入の拠点になっています。工場群の長い煙突から排出される煙を臨みながら、港内に係留されたヨットの方向へ視線を移すと水面は青く澄んでいて、悪臭は無く、気温35度の真夏日の中でも時折吹く潮風は清々しいほどに心地よく、港内の水質浄化が進んでいることを実感します。

コロナ禍でこの2~3年間は有志たちのみで投入してきましたが、今年はコロナ対策が緩和され、U-ネットが呼びかける「海の日」最後の投入ということもあって200人余りが参加しました。ほとんどが家族連れで、毎回参加しているという市内在住の三原直佳君(小5)と巧君(中1)兄弟は「海がきれいになるのが楽しみ!」と対岸へ届けとばかりにEM団子を投げ入れていました。

EM団子を投入する子どもたち

11時からの投入に先がけて行われた主催者側挨拶で地元企業の朝明精工株式会社廣田正雄会長は、「伊勢湾は毎年夏に赤潮の影響を受けていたがEM団子を投入するようになって赤潮発生がなくなり、あさりが復活しました。地域の環境改善に会社上げて協賛しています」と話し、本来就業日だが10人の社員が会場の準備からEM団子づくり、運搬、投入までを手伝ったという。小川さんは「これまで伊勢湾にそそぐ支流の各所で水質浄化に取り組んできましたが、今後は伊勢湾で絶滅寸前といわれる”コウナゴ”の復活を目指して活動を継続していきたい」と協力を呼びかけました。

この日投入したEM団子は1万個、EM活性液は1000Lでした。

投入後のお楽しみでビンゴゲームやじゃんけん勝ち抜け大会の景品には盛りだくさんのEM野菜も

各地の活動

「海の日」に全国でEM団子、EM活性液の投入を実施し、7月末時点でU-ネット事務局が把握したグループは以下の通り。

北海道 新篠津EM研究会(空知郡新篠津村)は、新篠津湖へEM団子500個と2000LのEM活性液を投入。同会メンバーと北海道EM普及協会から計20人が参加。
宮城県 「花と野菜づくりの集い」「UVくりはら」「NPO法人SPC」のグループが伊豆沼・内沼へペットボトル100本分とタンクから2000LのEM活性液を投入。
千葉県 船橋市在住の杉浦文吾さんは、近くを流れる木戸川へEM団子46個を投入した。
三重県 四日市ドームで行われた「伊勢湾浄化大作戦」は上記に紹介した通り。
京都府 京都EM love(吉彌信子代表)では、琵琶湖(近江八幡市安土町)へEM団子とEM活性液を投入。10年以上前からの活動で、この日は約30人が参加。投入後にはマルシェを開催、地元EM野菜の販売で盛り上がった。
福岡県 柳川市に拠点を置く「甦る有明海ネットワークちくご」(堤 キミ子代表)は、市環境課の協力を得てEM団子5000個、1000LのEM活性液を有明海や上流の矢部川などから投入。柳川市では市内の15カ所にEMタンクを設置し、市民は自由にEM活性液を使用することができる。

※詳細は【 U-net通信Vol.128(p14、15) https://www.unet.or.jp/asset/00032/u_net/PDF/128.pdf 】参照。

(文責:鹿島)