コスタリカのEARTH大学とEM研究機構は、1999年から2014年まで中南米におけるEMプロジェクトを実施し、15年間にわたり共同研究を行い、その成果は着実に農業の未来を切り拓いてきた。
その進化の原動力は、EMを使い続け、土壌に有用な発酵合成型の微生物相を作ることである。
この方法は、従来の肥料を使い生産力を上げる方法とは根本的に異なるもので、有用な微生物が機能的に作用し、土壌の生産力を累積的に高める技術である。
肥料にたよらず、土壌の微生物相の管理技術によって微生物の持つ万能性を高めることであるが、EMを使い続けると、地球の大半の土壌は肥沃にすることが可能である。
すなわち、農地の微生物相を常に高めるような管理を続けることである。収穫の終わった田畑にも収穫残差や刈草、米ぬかなどの有機物を散布して、EMの密度と生態系機能を高めるシステムにすることである。
パラグアイで行われている汚水処理のEMの活用技術を、収穫後のEM施用に応用すれば、農業の未来が更に高まり、今後が楽しみである。
以下、海外からの報告を紹介します。










ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、<公財>自然農法国際研究開発センター評議員、<公財>日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長<平成3年~平成28年>。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」<サンマーク出版>、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」<綜合ユニコム>、「微生物の農業利用と環境保全」<農文協>、「愛と微生物のすべて」<ヒカルランド>、「シントロピーの法則」<地球環境共生ネットワーク>など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」<文芸アカデミー>を上梓。2022年、春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章。