EM菜園は「自給自他足」実現の場 ~挑戦して、実感して、分かち合って循環型社会づくりへ

<第3回>米づくり・・田植えから稲刈り収穫まで

近年の米不足、米価格高騰は食糧危機時代の到来を警告している現象でしょうか。

我が国の食糧自給率は、カロリーベースで38%(農林水産省:日本の食糧自給率)と、先進国17か国の中でも低水準になっています。「地元でとれる食糧を食べることが、食糧自給率を上げることにつながる」と国は啓発しますが、生産者の高齢化や異常気象による生産現場の疲弊は猶予がないと言えます。

いち早く「自給自他足」を掲げ、野菜づくりはもとより水稲にも果敢に挑戦しているのがミロクコミュニティ救世神教(三重県津市・以下MC)です。MCには現在46のグループがあり、そのうち38のグループが米づくりに取り組んでいますが、ほとんどのメンバーは米づくり初心者でした。

2017年、MCでは代表の後藤崇比古管長が自ら「スパークファーム」と名付けて、無農薬無化学肥料・EM農法で米づくりに挑戦しました。

「私たちの推進する自給自他足は、EMを活用した環境浄化型の自然農法を周囲に広げてゆく活動です。MCでは2013年から家庭菜園をはじめ農に関わる活動を積極的に支援する策として、良質なEMの活用を推進。各グループにEM活性液の培養装置「百倍利器」の貸与と毎月EM・1と糖蜜の配布がスタートしました」と話すのは自然農法部の山路誠二部長(以下山路部長)。

良質なEM活性液を誰もが作れるようになれば、農業利用だけでなく災害発生時などには近隣地域の方々にEMを提供できることが可能になります。EMの利用を推進する理由には、このような地域貢献への配慮も込められているようです。

塩除草に取り組む山路部長の田んぼ。手前の容器にはEM活性液が満たされ、点滴で田に浸透される

山路部長はEMの開発者・比嘉照夫琉球大学名誉教授から与えられた課題「水稲における塩を用いた雑草対策とEMグラビトロン農法の確立に向けて」にチャレンジしているところです。

「約3年前、代掻き後に塩を反当り1000kg入れて、2週間ほど高塩分状態に置き、その後深水代掻きを数回行い、EC値(土壌中の肥料成分や塩類などの濃度)を0.6前後まで下げて(適正範囲0.4~1.0ms/cm)田植えを行うことで、コナギ、イヌホタルイ、オモダカ、ヒエなどの抑制に効果を実感しました。塩耐性のあるアゼナは一面に生えましたが稲の育成には障害はなく、比嘉先生の言われた塩での雑草対策が可能になりました。

EMを毎月反当り100リットル投入し、土の微生物叢を上げてトロトロ層ができる田んぼになれば、除草作業の必要はなくなります。本来、除草対策には反当り1000kgの塩が必要ですが、トロトロ層ができれば反当り300kg程で済むと考えています」と山路部長は語り、「発酵合成土壌」に向けた土づくり推進を目指しています。

この塩除草と雑草対策の方法や技術検証については、202411月に開催された「第2回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議」にて発表されています。<参考:2回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議②山路誠二「EM塩除草の目指す、新たな稲作」>。

さらに、2026年に沖縄で開催される「第3回正木一郎記念ユニバーサルビレッジ・EM国際会議」でも発表する予定です。

 

スパークするMCグループの米づくり

  • MC白塚の取り組み

山本きし代表「米づくりは2025年で8年目を迎え、現在26畝を完全EM自然農法で取り組んでいます。2024年末にはビニールハウスも完成し、稲の育苗から始めることができました。2023年は収穫後の秋処理で9月から12月までは毎月EMボカシを撒き、トラクターで耕耘。秋処理から刈り取りまでトータルでEMボカシ(1型)1315kg、スーパーEMボカシ450kgEM活性液は点滴と葉面散布で2340リットルを投入しました。

反省点は、秋処理で毎月EMボカシを撒いて耕耘していたため、草のタネを掘り起こしてしまったようで草取りに追われてしまいました。それでも今年の収穫量は965kg。反当り6.1俵でした。」

米づくりを楽しむ仲間をもっと増やしたい!と話す山本さん
稲刈り、脱穀、籾摺りも力を合わせるとあっという間

 

  • MC松阪・大黒田グループ

田んぼに掲げた「地球と体を健康にする」看板。地域の人たちに興味を持ってもらえたらとの願いが込められています。

 

  • MC東坂部 

竹ぼうきを使って除草。除草剤を使えば簡単なことでも安全で安心なお米を食べるには手間暇を惜しまない。汗の結晶が実りの秋につながる。

 

  • MC立田 

同じく竹ぼうき除草

 

  • MC清倫

10年以上放置してあった山中の棚田を農法担当ご夫婦が一念発起、耕して復活。

田植え後のおやつが美味しい!

 

  • MC井田川

伊藤明典さんは自宅でトロ箱を使って田んぼを再現。

  1. MCグループの田植えで余った苗をトロ箱に植えました
  2. 2025.7.26 順調に生育 
  3. 2025.8.10 穂が出てきた 
  4. 2025.9.10 脱穀、籾摺りしたら45g(0.3合)の玄米に
  5. 籾摺りの際に出る籾を息で飛ばしているところ。この作業が一番大変でした。ご飯茶碗一杯にはなりませんでしたが、子どもと一緒にお米さんに感謝しました

 

 

 


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