EM普及協会だより

【病院から始まるユニバーサルビレッジ】<第1回>病院から始まったEM農園の物語 〜食の安全を畑から考える〜

朝霞厚生病院とは

埼玉県朝霞市にある朝霞厚生病院は、昭和58年に故・田中茂先生が開設した病院です。地域医療に貢献する役割を担うと同時に、「病院を核としたユニバーサルビレッジモデルづくりプロジェクトに関する合意書」をEM研究機構と締結し、院内・院外の環境改善にEMを活用してきました。
今回は、その取り組みの中でも、入院患者様に安心・安全な食事を届けるために行っている「EMを使った無農薬・無化学肥料の野菜づくり」について紹介します。

朝霞厚生病院(埼玉県朝霞市)
朝霞厚生病院(埼玉県朝霞市)

 

黒目川の流れるまちに広がる畑と病院の理念

病院の周辺には、荒川の支流・黒目川が流れています。減反政策が始まる前までは稲作も行われていた地域で、朝鮮半島から持ち込まれたニンジンの種が、日本で初めて栽培された場所のひとつと伝えられている所でもあります。今でも街なかには畑が点在し、市民農園も広がっています。病室の窓から、そうした畑や市民農園を見渡すことができます。
当初、朝霞厚生病院でEM活用プロジェクトが始まった際には、病院駐車場付近にリハビリ棟を建設する計画がありました。しかし諸事情により中止に。その際、比嘉先生から「患者さんがリハビリできるような畑をつくるように」との提案がありました。 また、朝霞厚生病院には「食の安全、医の安心」を提供するという基本理念があります。入院患者様はもちろん、そこで働く職員にとっても“安心でき、健康になれる食事”を病院食として届けたい――その思いから、病院近くの畑を借りて、2015年9月よりEMを活用した野菜づくりがスタートしました。

 

年間約20品目

朝霞厚生病院付属農園で育てている野菜は、一年を通しておよそ20品目にのぼります。
夏は、トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ジャガイモ、タマネギ、トウモロコシ、オクラ、サツマイモなど。冬は、青梗菜、大根、ターサイ、白菜、長ネギ、カブ、ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、サトイモなどを中心に栽培しています。
収穫した野菜は病院食として利用され、出荷分に余裕がある時は、病院スタッフに無料で配布しています。また、年2回、病院スタッフとそのご家族を対象とした収穫体験会も開催しています。前年は、6月にジャガイモ、10月にサツマイモの収穫体験を行うことができました。

では、実際にどのような土づくりを行っているのか。
次回は、EMと有機物を組み合わせた具体的な実践についてご紹介します。


<第2回はこちら>