EM柴田農園の50から畑人 | 柴田和明・知子

Part.2 第5回 苗づくりは子育てに似ている

野菜づくりに必要なのは「土づくり」と前回(Part2 第4回「春になったら土づくり」)で紹介しましたが、もう一つ重要なのは「苗づくり」です。 春になったら、土づくりと同時に苗づくりも行います。

「育苗ハウス」で健全な苗づくり

私の農園(栃木県北部)では、遅霜の心配がなくなる5月中旬頃に夏野菜の苗を定植します。ですから、それまでに苗を育ち上げていなければならなく、逆算するとナス科は3月下旬、ウリ科は4月下旬に種まきをしなければなりません。そのため専用のハウスが必要です。

健全な苗を育てるためのハウスで重要なのは温度管理。天井換気も必需品です

確実に発芽させるには

発芽の条件とは、「水・空気(酸素)・温度」です。その中でも温度の確保が重要となるのです。夏野菜の発芽に必要な温度は20度~30度です。ナス科の種まきは3月下旬なので、発芽に必要な温度を保つためには工夫が必要です。私の農園は小規模なので簡易的な温床マットを使って温度管理をします。

オレンジのマットは電気毛布のように暖かくなる温床マットです
夜はビニールをかけて温度を確保します
温床マットはセンサーを使って温度管理をしています。種の種類にもよりますが、26度に設定をしています

苗づくりにもEMは必須

確実に発芽させるのはもちろんですが、申し合わせたように同時に発芽(発芽勢)させることも今後すべての作業をする上で重要になります。
毎日の水やりにはもちろんEM活性液の希釈液です。比較したわけではありませんが、水よりも確実に発芽促進に効果があるように実感しています。また、健全な苗づくりにもEM活性液は欠かせません。

手前のセルトレイに入っているのはカボチャの苗です。種を撒いてから4日目でほぼ同時に発芽しました

セルトレイからポットに鉢上げ

セルトレイである程度大きくなったらポットに移します。種類にもよりますが、本葉2枚ぐらい出たら鉢上げのタイミングです。

カボチャは本葉2枚でこのように根が全体に回って、セルトレイから取り出すのも楽です
夏野菜の苗はすべて12センチのポットに鉢上げします

大きくなるまでハウスの中で見守る

良い苗を育てるためには地元の詳しい気象情報を毎日チェックします。その日の天候によって水管理やハウスの換気を常に良い状態に保てるようにします。育苗中はほとんど外出することはありません。 また、苗の大きさはキュウリやカボチャは本葉4~5枚ぐらい。ナスやピーマンは一番花が咲くころが定植時期です。私の地域では遅霜の心配がなくなる5月中旬に定植できるようにタイミングを合わせて苗を育てます。

右手前のナスは、3月下旬に種まきをして5月21日に定植。
左下のカボチャは、4月下旬に種まきをして5月22日に定植。
オレンジの温床マットの中にあるズッキーニは、4月下旬に種まきをして5月20日の定植をしました

良い苗を育てるために

家庭菜園なら自分で食べたい品種を選びたいものです。また、将来種取りもしたいと思うなら(公財)自然農法センターの種がお薦めです。セルトレイや鉢上げに使う土は専用の土を購入したほうが失敗しにくいです。有機栽培にも適用している(株)EM研究所の種まき用の土やポット用の土がお薦めです。

農業では「苗半作」といいますが、良い苗づくりをすれば作柄の半分は成功したようなものという意味です。 少々手間はかかりますが、手塩にかけて育てた苗は・・・!子育ても同じかもしれませんね。

 (2022年5月30日)


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<PROFILE>

柴田和明(しばたかずあき) 会社退職後、約2年間栃木県農業大学校で農業を学び、その後トマト農家で1年間研修を受け就農。 柴田知子(しばたともこ) 会社退職後、東京農業大学(世田谷区)オープンキャンパスのカレッジ講座で野菜や果樹の育て方、スローフード、発酵などの講座を受講。EM柴田農園では、種まきから仮植、種取りなどの細やかな作業を担当。