新・夢に生きる | 比嘉照夫

第221回 ドイツのバラ庭園と町で広がるEM活用~ヨーロッパにおけるEM活用優良事例(1)

EMと共に咲くバラの庭と町

EM研究機構は、各々の国でEMの普及を確たるものにするために、認定EMコンサルタントを養成し、長年にわたる積み上げを行なっています。歴史的にみると、15~20年以上のベテランは、地域のEM普及の核となっており、独創的な景観づくりに貢献しています。

今回から3回に分けて、ドイツ(庭園)、スペイン(オリーブオイル)、セルビア(乳牛)について、ヨーロッパの事例を順を追って紹介します。

2000平方メートルの庭を育てるカリンさん

ドイツのカリン・ツヴェルマンさんは15年以上にわたりEMを活用し続けています。2006年にはドイツのEM製造会社であるEMIKO社認定のEMコンサルタントの資格を取得しました。自宅の広さ2000平方メートルの庭を、EMと自身の情熱を注ぎながら手入れし、大切に育てています。

EMを活用して育てられている庭

また、EMIKO社が開催するイベントや自宅で講演を行うほか、EMに関する相談対応やプロジェクトへのアドバイス、イベントの開催など、幅広く活動しています。2015年には、EMのガイドブック『EM -有用微生物群の庭づくり-』を出版しました。

EMとの出会いは、2006年6月。夫であり、当時ドイツ園芸協会の会長を務めていたカール・ツヴェルマンさんとともに、EMIKO社のワークショップに参加したのがきっかけでした。カール・ツヴェルマンさんは、日本の長野県で行われた国際ガーデニング博にも参加しています。

カリン・ツヴェルマンさん
カリン・ツヴェルマンさん

そこでの学びをきっかけに、自宅の庭でEMを試してみたところ、期待以上の効果が現れ、庭のあらゆる場所でその力を実感することができました。同年中にEMコンサルタントの認定を受け、2012年には資格の更新研修も受講しています。

庭の池におけるEMの活用方法を説明するカリンさん
オープンガーデンイベントで、来場者に庭の池におけるEMの活用方法を説明するカリンさん
EMのガイドブック
カリンさんが2015年に出版したEMのガイドブック『EM Effective Microorganisms in the Garden(EM -有用微生物群の庭づくり-)』

庭の植物にEMを生かす

彼女の庭に一歩足を踏み入れると、数えきれないほどの種類のバラやボタン、クレマチス、野菜が目に入ります。どの植物も元気にすくすくと育っており、生垣も害虫の被害をほとんど受けることなく、立派に茂っています。

EMを活用して育てられた庭

EMの活用方法は以下の通りです。

・植物にはEMを希釈して水やりに使用
・主に自家製ボカシ肥料を施肥として使用
・さらに、長年自作してきたEM堆肥も加えて活用

EM、EMスーパーセラCパウダー、水を混合する特別な計量ポンプ
特別な計量ポンプにより、EM、EMスーパーセラCパウダー、水が適切に混合されます
EMで育てたレタス
EMで育てた強くて健康なレタス
ツゲの生け垣
ツゲの生け垣

EMを活用して育てられた庭のバラ

EMを活用して育てられた庭

庭に咲くシャクヤク
庭にはシャクヤクとクレマチスが咲いています

EM技術が根づく町

カリンさんは故郷の町でもカールさんと共にEM技術を広めました。故郷のウージンゲンでは、12年以上にわたり、すべての木々、花壇、鉢植えにEMが使われており、地元の人々にもよく知られています。ウージンゲンは、ドイツで唯一EM技術を取り入れている町です。

樹齢300年のイチイの木や歴史ある生け垣も、EMによって再生することができました。これらの木々には、毎年EMと有機肥料を使って根元に施肥を行います。さらに、EMで水やりをした新しく植えた木々は、通常よりも目に見えて成長が早く、しっかりと根づき、健やかに育っています。また、ウージンゲン郊外のヴェルンボルンという地区には、公共のバラ園が設立されました。このバラ園は、村の風景を彩る、美しいシンボルになっています。

満開のヴェストツァイト
満開のヴェストツァイト(バラの品種の一つ)
公共のバラ園
公共のバラ園

町に咲くバラ

通常の3倍の強さがあるバラの茎
バラの茎は通常の3倍の強さがあります
道沿いに咲くバラ
道沿いに咲き誇るバラ

喜びと愛、そしてEMのある暮らしに包まれた毎日

カリンさんは、微生物という小さな仲間たちとともに、いきいきと毎日を過ごしています。彼女はこれまでの経験をもとに、EMがどのように働くのか、どう使えばよいのか、そして微生物たちが力を発揮するためにどんな環境が必要なのかを、わかりやすく伝えています。EMとともに歩んできた日々には、語りきれないほどたくさんの物語があり、その一つひとつがEMに対する情熱を物語っています。

EMの素晴らしさを多くの人に伝えてくれたカリンさんとカール・ツヴェルマンさんに、心から感謝いたします。

出典:EMと共に咲くバラの庭と町

庭に咲くバラ

 


ひが・てるお/1941年沖縄県生まれ。EMの開発者。琉球大学名誉教授。国際EM技術センター長。アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長、<公財>自然農法国際研究開発センター評議員、<公財>日本花の会評議員、NPO法人地球環境・共生ネットワーク理事長、農水省・国土交通省提唱「全国花のまちづくりコンクール」審査委員長<平成3年~平成28年>。著書に「新・地球を救う大変革」「地球を救う大変革①②③」「甦る未来」<サンマーク出版>、「EM医学革命」「新世紀EM環境革命」<綜合ユニコム>、「微生物の農業利用と環境保全」<農文協>、「愛と微生物のすべて」<ヒカルランド>、「シントロピーの法則」<地球環境共生ネットワーク>など。2019年8月に最新刊「日本の真髄」<文芸アカデミー>を上梓。2022年、春の勲章・褒章において、瑞宝中綬章を受章。

>>