連載
第1回 都会から山の中へ サラリーマンから農業へ
※ 前方の山々は自宅付近から見る那須連山

第3回 安全・安心な生活を取り戻す 放射能低減にEM散布!

はじめに、2011年3月11日に起きた福島第一原発の事故から10年になりましたが、そのことに少し触れたいと思います。
事故発生後「原子力緊急事態宣言」が発令されましたが、10年が過ぎた今でも解除されていません。
私たちが農業を営む栃木県北部も放射能汚染地域となり、この地に留まるからには放射能低減の自衛対策として敷地内のEM散布を心がけてきました。10年間続けてきたEM散布。散布することが生活の一部であり、日課になっています。
事故当初、自宅周辺の放射線量は地表面で1〜1.5μSv/h(マイクロシーベルト時)以上ありましたが、EM散布を繰り返したお陰で2020年10月に測定した時には平均で0.1μSv/hまで下がりました。この数値で計算すると、国際放射線防護委員会(ICRP)の国際基準でもある年間1mSv(ミリシーベルト/年)と同程度となりました。
しかし、地域全体としてはまだ放射能の影響が残っています。
今でも出荷停止の野菜もありますし、気になる野菜は放射能測定してから食べる事に変わりはありません。放射能低減のためのEM散布は、これからも続けていきます。

放射線量を少しでも下げたいという思いで10年間続けてきたEM散布。EMを散布したあとの爽やかな気分は言葉では言い表せません。 ▲放射線量を少しでも下げたいという思いで10年間続けてきたEM散布。
EMを散布したあとの爽やかな気分は言葉では言い表せません。


農業利用のためのEMの培養について

EMの培養は、100人いたら100通りです。ご家庭で2リットルのペットボトルで作る方法もあれば、大きなタンクで大量に作る方法などもあり、作る量によっても違ってきますし、また使う用途によっても作り方は変ってきます。
EMを大量に培養するには、専用の百倍利器で作るのが理想と言われています。EM柴田農園では、2020年3月まで災害復興支援として、NPO法人地球環境共生ネットワークから百倍利器と、更に拡大培養するための1トンタンクを2台、お借りしていました。さらにEM・1や糖蜜などの資材の支援も受けていましたが、その支援が終了してしまい、常に大量に作り続けることが難しくなったため、器材を返却しました。
今は写真にあるように、5台のローリータンクで培養しています。では、どのように培養しているか詳しく説明していきましょう。
繰り返しになりますが、様々な培養方法の中の一つだと思ってください。

放射線量を少しでも下げたいという思いで10年間続けてきたEM散布。EMを散布したあとの爽やかな気分は言葉では言い表せません。
▲100リットル 1台・300リットル 3台・200リットル 1台


EM柴田農園のEM活性液<1次培養のつくり方>

EM活性液を培養するには「EM・1」と「糖蜜」を主体とする良質な「EM活性液」をつくることが重要で、それを「1次培養」と表現します。
EM柴田農園では、まず1次培養を100リットルのタンクで作り、さらに後で説明する農業利用のための2次培養を300リットルのタンクで作ります。

投げ込みヒーターと撹拌用の水中ポンプをタンクの中にセットする。

EM柴田農園のEM活性液<2次培養のつくり方>

繰り返しコピーするとオリジナル(原本)からかけ離れていく危険性がありますが、EMも同様に培養を繰り返していくと微生物のバランスが崩れ、本来のEM・1とは異なるものになってしまいます。
しかし、農業や環境浄化などに使う場合に限っては合理性や経済性を考え,EM・1と糖蜜を使って培養した良質なEM活性液である「1次培養液」をさらに拡大培養します。それを「2次培養」といいます。

投げ込みヒータ―と撹拌用の水中ポンプをタンクの中にセットし、38度のお湯を約200リットル準備する。

温度管理について

  • 1次培養、2次培養共に投げ込みヒーターで加温をして、センサーを使って38度で温度管理しています。(写真1)
  • 1次培養は38度で7日間保温した後に、暖かいうちに小さな密閉容器に移し替えます。冷えてくると酵母が優先になり表面が白くなるので「暖かいうち」がポイントです。
  • 2次培養は、38度で3日間保温したあと、配線を取り外しコックを閉めて密閉します。使用は7日目以降です。
  • 温度センサー(写真2)は、種の発芽などに使う育苗用なので、農業資材などを販売しているところで購入できます。
  • 1次培養、2次培養共に仕込む時は水ではなく、約38度のお湯から仕込みます。なぜならばEMは様々な微生物の集まりですが、はじめに乳酸菌に活躍してもらってpHを下げる(酸性にする)ためです。

(写真1)

(写真1)

(写真2)


EM活性液の取り出し口について

完成したEM活性液をポリタンクやペットボトルに効率良く取り分けるにはレバーひとつで「出し・止め」ができると大変便利です。また、汚れが付きやすいので清掃は小まめにしたいところです。ワンタッチで取り外せると清掃も綺麗にできます。
既製品が少なく、私の場合はホームセンターなどのローリータンク売り場・ポンプ売り場・水道用品の売り場などで売っているパーツを組み合わせました。
毎回のことなので、ちょっと工夫すると大変便利です。





ここもポイント!

重要なのは温度管理と容器を常にキレイに「洗う」「乾かす」ことです。
ローリータンクは、使用後必ず酵母のカスなど綺麗に落とすこと。茶色いところが残っていないように。そして乾燥させることも重要。
これはローリータンクだけでなく、EM活性液を入れるポリタンクやペットボトルも同じです。
EMさんが入るお家は綺麗にしておきましょうね!


EMは生きものです!完成してから14日以内に使うのが理想と言われています。
一度に大量に作るのではなく、少量を小まめに作りましょう。

EM柴田農園も皆さんと同じEMの愛好家のひとりで、培養装置もEM・1や糖蜜などもすべて購入しています。予算や使用目的に合わせた規模や設備にすることも重要です。

今回は皆さんからの質問をたくさんお待ちしています。
もうすぐ春ですねぇ〜。次回からは畑の様子をお伝えしますよ。


<参考:主な機材の費用>
  • ローリータンク100リットル〜300リットル … 15,000〜23,000円ぐらい。上部にも取り出し口があるものを選んでください(電源引き込み用)
  • 投げ込みヒーター … (500W)6,000円ぐらい
  • 温度センサー(農電電子サーモND-610) … 10,000円ぐらい
  • 取り出し口の水栓一式(上記写真のパーツ) … 8,000円ぐらい

(2021年3月11日)


【柴田さんへの質問はこちらから】→<Web Ecopure お問い合わせフォームへ>

<PROFILE>
50歳まで神奈川県で共働きをし、残業続きの忙しい日々を送っていた。定年退職まで共働きをしていればお金は貯まるし、何でも買える。 しかし健康は買えない。健康でいられたらお金は要らない。そういう思いから和明さんの父親の故郷、栃木県那須塩原市に移住して夫婦で農業を始める。健康維持のためEM生活実践中!

柴田和明(しばたかずあき)
会社退職後、約2年間栃木県農業大学校で農業を学び、その後トマト農家で1年間研修を受け就農。

柴田知子(しばたともこ)
会社退職後、東京農業大学(世田谷区)オープンキャンパスのカレッジ講座で野菜や果樹の育て方、スローフード、発酵などの講座を受講。EM柴田農園では、種まきから仮植、種取りなどの細やかな作業を担当。

Facebook:http://www.facebook.com/kazuaki.shibata.98

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